インド人にとって映画は一大娯楽。上映中の興奮っぷりが半端ない

なるほど

インド人の娯楽の一つと言えば映画。
街の映画館は毎日たくさんのお客さんでにぎわい、人々は非日常的な映画の世界に興奮し、夢を見て、陶酔します。
どれほどインド人が映画館でエキサイティングな状況になっているかが良く分かる動画がアップされていましたのでご紹介します。

敵と戦う主人公の最大の見せ場なんでしょうか、観客は異常な興奮っぷりです。
紙吹雪まで舞っています。主人公の男性のファンの方たちでしょうか。

How Indians Watch Movies

この動画ほどじゃありませんが、実際インドの映画館に行くと人々にとって映画は一大エンターテイメントだということがうなずける光景を目にします。

以下は筆者談ですが、10年ほど前にインド東部の大都市コルカタを訪れた時に入った映画館の様子です。

とにかく人が多い
人口が多いインドですが、それが映画館に凝縮されている感じでした。
チケット売り場は大変な混みようで、みな体を密着させて我先にとチケットを購入します。
この様子はバスや電車などのチケットを買うときも同様で、インド人の特徴的な群衆行動と言えそうです。

会場がとにかくうるさい
座席を見るとほぼ満席。映画の本編が始まるまでみんな何かおしゃべりしています。声をひそめるどころか大声で。映画が始まるまでの独特な緊張感みたいなものがあまり感じられません。

ヤジやブーイングが本気
映画が始まると観客は一旦静まりますが、事あるごとにヤジを飛ばしたり、ブーイングしたりします。
筆者が見た映画はインドとパキスタンの紛争をテーマにした恋愛ドラマでしたが、パキスタン側が優位な状況と思われる場面(ヒンディー語で字幕なしだったので詳細は不明)では、方々からヤジが飛び、一斉にブーイング。遠慮ないです。
また、たまにフィルムの異常か映像がフリーズしたり音声が聞こえなくなったりすることもあります。その時も観客は全力でブーイングします。

マジ泣き
ちょっと感動的な場面も何度かありました。
言葉が分からなくてもなんとなく雰囲気でしんみりしてしまう場面でしたが、隣に座っていたおじさんは、マジ泣き。涙を流して声を上げて泣いていました。その様子を見てもらい泣きしそうでした。

映画は二部制
長編映画になると途中で休憩が入ります。
筆者はそのことを知らなかったのですが、無茶苦茶キリの悪いところでいきなりスクリーンがブラックアウトしてしまい、観客は何事も無かったかのように席を立ち、トイレに行ったり飲み物を買いに行ったりします。
いきなり画面が真っ暗になるのでビビりました。

歌う
ボリウッド(インド映画)と言えば劇中に何度もはさまれるダンスと音楽ですが、流行りの映画で使われた音楽はラジオやテレビなどでもよく流れ、人々はその曲を知らず知らずのうちに覚えてしまうこともよくあります。
この映画で流れていた音楽も有名だったみたいで、曲が流れた時に一緒に歌っちゃってる人も結構いました。非常ににぎやかです。

本気で大歓声
映画のクライマックスは派手なアクションもあり観客の興奮は頂点に。最終的にはハッピーエンドで幕を閉じますが、その時の映画館は拍手や大歓声ですごいことになります。
冒頭に紹介した動画ほどじゃありませんが、みな隠すことなく心から喜び、楽しんでいる様子が見受けられます。

エンドロールは見ない
感動と興奮の映画本編が終了し、エンドロールを見ながら余韻に浸る・・・ということをインド人はしません。
エンドロールが始まるや否や、みな「終わった終わった、さー帰ろ」と言わんばかりに席を立ち、さっさと館内から立ち去ります。この勢いはすごいです。混む前に我先に帰ろうというインド人的心理がここにも表れています。

以上、筆者が見たインドの映画館でした。
10年ほど前の話で映画館によっては客層も違うことがあり、現在のインドの映画館がすべてこんな状況とは限りません。

しかしインド人にとっての楽しみである映画はこれまでもこれからも変わらないでしょう。
インドに訪れる機会がある方は一度映画館にも足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でせかいろをフォローしよう!

スポンサーリンク