「お店の商品、全部買います」閉店予定のコンビニを救ったアート集団の丸秘プロジェクト
「お店の商品、全部買います。」
どこにでもあるような、街の小さな食料品店で突然そんなことを言われたら・・・店主はびっくりして大喜びするかもしれません。
でもそんなことが実際に何の前触れもなく突然起こったら?
あるアーティストのグループが「ストア・バイ・アウト(お店丸ごとお買い上げ)」というプロジェクトを発案し、実際に大金を持参して一軒の食料品店文字通り「バイ・アウト」してしまいました。
こんな大胆で非現実的なアイデアを考えたのは、カイル・マクドナルド(Kyle MacDonald)という男性。彼は以前に「one red paperclip」というプロジェクトを立ち上げ、たった一つの小さな赤いクリップをわらしべ長者のように物々交換していき、最後はついに一軒の家を手に入れたという経歴を持つ人物です。
今回彼のアイデアに賛同した4人のアーティストが加わり、ニューヨークに集結しました。
「ストア・バイ・アウト」のターゲットとなるお店は、海外のビールなど専門に扱う「ヘラクレス・ファンシー食料品店」に即決。このお店はカイル氏も以前に訪れたことがあるのですが、店主のヘラクレスさんの皆に好かれるような人柄がとても気に入っていました。
ところがお店の経営が思わしくなく、このプロジェクトの前の月で閉店することになっていたそうです。
ターゲットとなる店も決まり、いよいよプロジェクトを実行。
資金援助を受けて予め用意した大金をアタッシュケースに入れて持参し、お店へと出向きました。
ヘラクレスさんは最初「信じられない」という表情で言葉になりませんでしたが、このありがたい好意を受け、全商品を提供することにしました。
購入した商品を運び出すのに6時間かかり、レシート用紙のロールは丸ごと2個使い切りました。
最後はこの場にいた人全て幸福感に包まれ、お店を後にしました。
We bought EVERYTHING in a store.
お店で購入した物は全て「アート」として再利用され、現在展示されているギャラリーで購入が可能だということです。
アーティストたちにとってはこの一連のプロジェクトが一つの大きな「無形アート」となるのかもしれませんね。
それにしても、売上が芳しくないお店を営む店主にとっては、まさに夢のようなお話ですよね。
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