【中国】悪名高い玉林の犬肉市場。新条例が施行され販売禁止決定→動物愛護団体安堵
中国南東部、広西チワン族自治区の玉林(Yulin)という町でドッグ・ミート・フェスティバル、つまり食用の犬肉の販売を行う大規模なイベントが2010年から毎年開催され、動物愛護の観点から世界各地で大きな論争を巻き起こしていました。
しかし今年(2017年)になって同市で新たな条例が施行され、犬肉の販売を禁止し、違反者は逮捕され、およそ15,000ドルの罰金が課されることになりました。
一時的な禁止措置かもしれませんが、永続的にイベントが中止されることを多くの人が望んでいるのも事実です。
なんとかこのイベントを完全に中止させようと長年にわたって圧力をかけ続けていた動物愛護団体にとって、この新しい条例の施行は非常にうれしいニュースとなりました。
「これが一時的な禁止措置だとしても、ドミノ効果で犬肉取引の崩壊につながることを望んでいます。」
そう語るのは動物愛護団体「Duo Duo Animal Welfare Project」のエグゼクティブディレクター、Andrea Gung氏。
Gung氏はまた、中国の若い世代の間では犬の肉を食べる習慣がほとんどなく、動物を思いやる心も大きくなってきているということについても指摘しています。
玉林で新しく就任した党の幹部はそのような意見を留意し、問題改善に取り組む姿勢を示しています。
結果的に、就任後すぐに犬肉販売を規制する新しい条例を制定しました。
ドッグ・ミート・フェスティバルは、毎年玉林で開催されていた県レベルのイベントで、主に貧困層の来場者が多いのが特徴です。
このイベントでは、毎年1000万匹の犬と400万匹の猫が食料のために屠殺されてしまうということです。
今回の条例では規制されるのは犬だけ。残念なことに猫は含まれていません。
毎年このイベントのために数日間エサや水も与えられず窮屈なケージに閉じ込められ、最終的に虐殺されてしまいます。
さらにひどいことには、これらの動物の多くは盗まれたペットである可能性が高いとのこと。
新条例が施行されるのは6/15。ちょうどイベントが開催される1週間前とのこと。
これほど残酷なイベントが毎年開催されていましたが、新たな条例のおかげで今年以降は開催の見通しが立たなくなりました。
新条例が今後継続していくのか分かりませんが、このイベントが抱える問題を広く世界に暴露し、今後の開催に対して強く抗議活動を行うことで、永続的な中止、あるいはイベントそのものが廃止される可能性もあるとのこと。
世界各地の動物保護団体も今回の禁止措置を支持し、玉林の党幹部に対して、条例を長続きさせて食料用の犬猫の取引を一旦終わらせるよう求めています。
玉林の犬肉市場の実態が分かるVICEレポート(閲覧注意)
↓
Dining on Dogs in Yulin: VICE Reports (Full Length)
参照元:
Breaking: Yulin Dealt Huge Blow For Dog Meat Festival, Animal Lovers Rejoice / trueactivist
Dog meat to be BANNED at China’s annual Yulin festival after activists campaigned to end the trade that sees millions of animals stolen and slaughtered each year / dailymail
最新情報をお届けします
Twitter でせかいろをフォローしよう!
Follow @sekairocom