くずカゴのような檻の中に30人。中米エルサルバドルの刑務所がキャパオーバーでピンチ

ビックリ

ニューヨークを拠点に活動しているドキュメンタリーフォトグラファー、ジャイルズ・クラーク(Giles Clarke)氏が中米エルサルバドルを訪れ、これまでメディアが入ることが出来なかった刑務所内を取材しました。
そこには、まるで巨大なくずカゴみたいな檻の中に家畜のように詰め込まれている囚人たちの姿がありました。

劣悪な環境のエルサルバドル刑務所

彼はエルサルバドルの首都サンサルバドルから約30kmほどの郊外にある地区を訪れました。
そこはギャング組織が多く住む地域で、首都圏でも特に問題を抱えるエリアです。
彼は周辺をパトロールする警察署長に同行し、刑務所内部の取材を行いました。

現在囚人が飽和状態で深刻な過密状態を引き起こしている刑務所、その中でもギャングゲージと呼ばれるところに案内されると、目を疑いたくなるような光景が広がっていました。

劣悪な環境のエルサルバドル刑務所

劣悪な環境のエルサルバドル刑務所

有刺鉄線と高い壁に囲まれたその場所は武装警官たちが配備された厳重区域で、むせるような暑さと悪臭が漂う中、3つのゲージが置かれていました。
幅約3.5m×高さ約4.5mの檻の中に30人以上もの囚人が押し込まれている状況です。

劣悪な環境のエルサルバドル刑務所

劣悪な環境のエルサルバドル刑務所

もともとは共通の罪で投獄される囚人を72時間だけ隔離するために作られたケージだったようですが、受刑者の多くが1年中そこに投獄されているというのが実情のようです。

彼らは暑さのため一日の大半を服を脱いで過ごし、ほとんど積み重なるようにして吊るされたハンモックの上で眠るそうです。

劣悪な環境のエルサルバドル刑務所

劣悪な環境のエルサルバドル刑務所

刑務所内のキャパが完全にオーバーしているため、このような最悪な環境の中に囚人を閉じ込めざるを得ず、人道的にも問題が生じている状況です。
健康上の問題や食事の問題も深刻で、医師が常駐しているわけでもないので、病気になる囚人も少なくないようです。

劣悪な環境のエルサルバドル刑務所

劣悪な環境のエルサルバドル刑務所

この場所は10年にも渡ってメディアの取材を断っていた場所なのですが、刑務所としては、これらの問題を解決する糸口が見つかるのではとの判断でクラーク氏の取材を受け入れたという見方もあるようです。

Photo credit:GILES CLARKE

参照元:feature shoot “PHOTOS DOCUMENT INHUMANE PRISON CAGES HOUSING MEMBERS OF EL SALVADOR’S TWO LARGEST GANGS"

 

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