初めてきれいな水を手にしたザンビアの子供たち。途上国に浄水装置を設置するプロジェクト
アフリカ南部のザンビアに住む子供たちは、水を汲むために日に何度も数キロ離れた場所へ歩いて行きます。濁ったその水はとても衛生的とは言い難く、そのまま飲むと下痢や様々な病気を発症してしまいます。
水に起因する病気で毎日1,600人もの子供たちが亡くなって行くという状況を変えるため、あるNPO団体が水の浄化装置を設置するプロジェクトを展開しています。
World Vision- The Zambia Project
毎朝日が昇る前に起きて家族のために3km以上離れた場所へ水を汲みに行くヴァイオレットという名の少女。
彼女は学校にちゃんと行きたいといつも願っていますが、水を汲みに行くのに時間を取られ、勉強もできない状態です。
水汲み場の水はこんなに濁っていてとても飲み水とは言えず、下痢を発症して死亡する子供も少なくありません。
下痢で亡くなる子供はエイズ+マラリアの死亡者数を上回っているほどです。
ヴァイオレットさんと同じように、子供たちの多くは学校に行く時間を割いて水汲みに行かなければなりません。
汚れた水を飲むことで皮膚病や胃腸の病気を発症し、子供たちはやせ細っていきます。
また、水汲みの最中に事故に遭い足を失った子供も。彼はもはや学校に行けない体になってしまいました。
子供たちはこんな劣悪な状況でも学校に行って勉強する希望を持ち、みんな「医者になりたい」「法律家になりたい」「先生になりたい」とそれぞれの夢を抱き続けています。
こうした状況を改善するために「World Vision」というクリスチャン系の慈善団体が寄付を募り、浄水装置を設置するプロジェクトをザンビアで展開しています。
プロジェクトに賛同する人から多くの寄付が集まり、少しずつ状況が改善してきたようです。
ヴァイオレットさんたちが住む村にも浄水装置が設けられ、今ではきれいな水を飲むことができ、汚れた水を汲むために遠くへ歩いて行く必要もなくなったようです。
水が乏しく、また汚い状況は貧困と密接な関係があると言います。
逆にきれいな水が近くにあるという状況は、子供たちの命が守られ、学校にちゃんと通えるようになり、結果的に地域社会が繁栄していくことに繋がっていきます。
このようなプロジェクトが広まり、多くの子供たちが安心して暮らせるような環境が整っていけばいいですね。
「World Vision」では常時寄付を募っているようです。
興味のある方はご覧になってください。
World Vision(英語サイト)
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