すごいよ父ちゃん!体が不自由な息子を背負って毎日29km歩いて学校に送り迎え(中国)
中国四川省宜賓市に住む40歳の余旭康さんは、体が不自由な12歳の息子、小强君(仮名)を毎日背負って徒歩で約7.2kmも離れた学校に送り迎えしています。息子を学校に送り届けた後、仕事のため一旦帰宅し、夕方再び迎えに行くため学校まで往復、毎日の歩行距離は約29kmにも及びます。
小强君は生まれつき腕と足がねじれており、背骨も湾曲しているため背も伸びず自分でちゃんと歩くこともできません。
9年前、小强君がまだ3歳だった頃に奥さんと離婚してしまい、一人で息子を育てることを決意した余さん。
片親のせいで息子に苦労かけたくないし、しっかりとした人生を送ってもらいたいと常々思っていたそうです。
しかし、障害をかかえた子供が通える学校が近くになく、唯一受け入れ可能な学校は自宅から7.2kmも離れた場所にありました。
息子が学校に行けないのだけは避けたい。そんな思いもあり、特製のカゴに小强君を入れて背負いながら学校まで通わせる以外に方法がありませんでした。
「息子は身体的に不自由だけど心は何の問題もない。」
そう語る余さんですが、毎日背負いながら歩いて、しかも2往復するとなると大変な労力が必要です。
学校にはスクールバスもなく適当な公共交通機関もありません。残された唯一の選択肢が背中に背負って運ぶことだったそうです。
昨年(2013年)の9月以降毎朝5時に起きて弁当を作り、学校まで約7.2km歩いて送り、また家に戻って来てその後仕事に出かけます。
仕事のあとにまた学校まで歩いて行き、息子を迎えに行って歩いて帰宅。
毎日約29km歩くことになり、計算するとこれまでに2575kmほどを歩いたことになります。
父親としての余さんの言葉です。
「息子は12歳なのに身長が90センチしかない。歩くことができないし、自転車だってもちろん乗れない。」
「だけどクラスの中でも成績優秀で、そのうち偉大なことをやってのけるんじゃないかって誇りに思っています。」
「私の夢は彼が大学に行くことなんです。」
そんな余さん親子のことがメディアで報じられた時、多くの心やさしい人々から寄付があり、あるチャリティー団体は小强君の手術費用を調達することを表明しました。
地元の役場では、近い将来に親子が学校の近くに住めるように補助金を提供すると発表。
どんな場所に住んでいても、どんな状況に置かれていても、子を思う親の気持ちは同じですね。
少しでもお父さんの負担が減り、親子で幸せに生活出来る日が来ることを願わずにはいられません。
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