多くの人に勇気を与える…脳性麻痺の娘を連れてトライアスロンに挑む父親
アメリカ・ミシガン州のバイロン・センターというところに住むリック・ヴァン・ビーク(Rick van Beek)さん(39歳)は3人の子供の父親でもあります。
しかし次女のマディー(Maddy)さんは生まれながら脳性麻痺を患い、今でも自由に動くこともできず、話すことも見ることもできないそうです。
普段はおとなしい彼女が喜びを表現する数少ないこと・・・それは外の空気に触れ、体に風を感じる時です。
そのことに気付いたリックさんはある時地元で行われたマラソン大会に出場した際、車いすに乗せた彼女を押しながら走ったそうです。
その時、いつになくうれしい様子を見せたことから彼のライフスタイルが徐々に変わって行きました。
その後たくさんのハーフマラソンやトライアスロンの大会に彼女とともに出場し、これまでに70以上もの屋外レースに参加するほどになりました。
先日行われたトライアスロンでは、0.3マイル(約400メートル)の水泳、12.4マイル(約20km)の自転車、3.1マイル(約5km)のマラソンに参加しました。
水泳では彼女をゴム製のカヤックに乗せて、自転車では特別に作られた車椅子に乗せて引っ張り、マラソンではその車椅子にもう一つ車輪をセットし、手で押しながら走って行きます。
愛する娘と一緒にゴールする様子は多くの人に感動と勇気を与えています。
彼は競技に参加することでこれまでになく健康な体になり、娘へ注ぐ愛情が充実感へと変わり、心身ともに満たされた状態であると語っています。
「彼女はいつも静かに私を応援してくれます。彼女は私の心となり、わたしは彼女の足となるのです。」
この言葉が全てを語っているようですね。
また彼は自分のブログを公開しており、その中で綴られる言葉が同じように障がいのある子を持つ親たちに勇気を与えています。
「あなたの子供が何もできないからって家にいるのはまったく時間の無駄です。その半分の時間でも彼らを外に連れて行って外の空気に触れさせてください。」
「子供が必要としているのは単に医療だけじゃなく、精神的、肉体的な支え、僕らはそこに力を注がないといけない。」
「気の毒に思ったり残念がったりしている場合じゃない。自分の子供を見て彼らのために何かできることをやりましょう。」
「子供が知りたいことは一つ、どんなことがあろうとあなたが彼・彼女と一緒にいるということ」
「それがつまりマディーと僕がマラソンやトライアスロンに参加する理由なんです。彼女は昨日あったことなんて気にしちゃいない。まさに今、この瞬間、僕に楽しみを与えてくれるんです。」
Team Maddy Tri Allegan 2012
参照元:
The good in Sports “Rick van Beek: A dedicated and special father"
最新情報をお届けします
Twitter でせかいろをフォローしよう!
Follow @sekairocom