中国のIKEA→ベッドで昼寝する客があまりにも多いので毎日シーツを交換することにした

こらアカン


中国でもチェーン展開している家具販売店「IKEA」。現在は香港だけでも3店舗、本土には7店舗もあるそうです。
中国のイケアと言えば客が商品のベッドやソファーで堂々と昼寝してしまうことで話題になっていますね。
あまりにもそれが日常茶飯事なので、中国の各店舗では毎日ベッドのシーツを交換することにしたそうです。

このような状況に対して中国イケアの広報担当者は「我々は特に気にしていない。今日訪れた人は明日の購入客になり得る」と前向きな声明を出しています。

中国南部の新聞社、南華早報のジャーナリスト、キム・ウォール氏が北京のイケア店内を取材。そのレポートではイケアに訪れる人々の特徴が良く分かります。

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客は飲み物やスナック菓子を持参して、まるでピクニック気分でIKEAにやってきます。
これは中国の国民性なのか風土病なのか分かりませんが、とにかくどこでも寝てしまいます。
暑い夏の時期には大気汚染と埃まみれの熱波から逃れ、エアコンがきいた快適できれいなイケアが人々の憩いの場所になっています。

北京店では3階のベッドルーム、リビングルームのセクションが一番人気です。
高齢者はそこで新聞を読んだりお茶を飲んだり、若い人たちは自宅でくつろぐかのように携帯をいじったり電話していたり・・・。そして昼寝している人がとにかく多いのです。

また、こんなことも。
キングサイズのベッドで幼児が昼寝しておばあちゃんが添い寝していました。
しかし子供が目覚めて、おしっこがしたくなったのか、トイレに行けばいいのにその場で用を足そうとズボンを下しました。おばあちゃんがすかさず空のペットボトルを取り出し、子供がその中におしっこしている様子が激写されました。
おしっこが少しマットレスの上にこぼれてしまっても周りの人は気付いてないか、気付いていてもそれほど気にしていない様子でした。

ベッド部門で働くJason Zhangさんは、いつもベッドで熟睡している無数の客たちを起こして回っているそうです。

しかしそんな彼の努力もむなしく多くの客が悪びれもせず我先にとベッドに寝そべってしまうのが日常化しているようです。

中国人にとってイケアに行くことはテーマパークに訪れるのと似たようなものかも知れません。何かを買うにしても娯楽的なアプローチが必要で、商品を十二分に経験して納得してからから購入に至るケースが多いようです。

毎日シーツを変えるのは、店員の負担も増えて大変なことかもしれません。
しかし中国市場に適応するため、忍耐強く独自の方法で展開していかなければならないのが現実のようです。

ある若い女性がベッドで熟睡して目覚めてからぼーっと携帯をチェックしていました。
その時になぜ堂々と寝るのか質問してみました。
彼女は、なんでそんな分かりきったことを聞くの?というような感じで
「え?ただ商品を試していただけよ。周りの人は全然気にならないし、とても快適だったわよ。」と答えてくれました。

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だぶん他の客も同じような感じなんでしょうね。
全ての人がそうとは限りませんが、人に気を使うという意識が希薄な中国人の国民性を垣間見た気がします。

参照元:
UPI.com “Chinese Ikea stores change sheets to accommodate napping customers"
South China Morning Post “Ikea at last cracks China market, but success has meant adapting to local ways"