決して忘れてはいけない。1年に一度、1分間だけ全てが静止するワルシャワの町

グッとくる

ポーランドの首都ワルシャワでは、毎年8月1日1分間の黙とうが行われます。
街中の人全てが静かに動きを止め、粛々と祈りを捧げます。
人々や車、バスなどが一様にピタッと静止する様子はまるで静止画。しかしこれは悲しい歴史を決して忘れてはいけないというワルシャワ市民の強い意志によるものです。

1944年8月1日、第二次世界大戦中の当時ナチスドイツに占領されていたワルシャワで、密かに機会をうかがっていたポーランド国内軍が武装蜂起を開始。
しかしドイツ軍の圧倒的な兵力により間もなく鎮圧され、ヒトラーによって国内軍の弾圧強化と徹底的な破壊命令が出されます。

その結果、民間人およそ20万人が殺され、70万人がワルシャワから追放されたと言います。

ワルシャワ、そしてポーランドの人々はこの日の出来事を胸に刻み、決して忘れてはならないと、武装蜂起が開始された8月1日午後5時は「W」という一文字で表され、黙とうを捧げるのが恒例となっています。

POWSTANIE WARSZAWSKIE – MINUTA CISZY ( THERE IS A CITY THAT STOPS FOR ONE MINUTE EVERY YEAR )

これは2012年の様子。

そして今年(2014年)の「W」。
至る所で火が焚かれ、一帯が白い煙で覆われます。

2014 08 01 rondo Dmowskiego, Warszawa – Godzina W

どの国にも歴史あり。
過去に起きた出来事を風化させないため、そして犠牲となった人たちに祈りを捧げるため、このようなイベントはとても大事なことだと思います。

参照元:Wikipedia “ワルシャワ蜂起"

 

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